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愛別離苦


小さな小さな命が燃え尽きました。この世に生を受けてから12年と3か月少々

その子はチワワで華と名付けられ我が家に迎え入れました。


夫の掌に乗るほどの小さな小さな生後2か月程度の身体

夫は大きくなるにつれて、詐欺だ!小さいはずだったのに

なんて言ってましたが(笑)

華は、約2キロの成犬となりました。

とても従順で、大人しく、愛嬌いっぱいの大きな瞳を持つ子でした。

人の話を耳を動かし、首を傾げ人の顔を見ながら、言葉を理解してたようでした。


そっとそばに寄ってきて、黙っていつも横に座っていました。

膝に入りたいときは、片手を私の足に掛けて私の顔を見上げて

訴えてきてました。

私に「いいよ」って言ってもらえるのを待っていました。


私は朝華をむぎゅ~として「おはよう」と声をかけ

華の前を通り過ぎる時は、お座りして私の姿を目で追う華の頭を

ポンポンと触り「いい子ね」「可愛いね」「めんこちゃんだね」って

毎回声をかけていました。

小さい子供のように、よく私の後追いをしている子でした。


車中泊で旅に連れていたっり、広場で夫とかけっこしたり

私が、ソファーで昼寝しちゃうといつもピッタリ横で寝てたり、

私を守るかのようにソファーの下で伏せをしてたり

夫と喧嘩の時は小さい身体で、私を守るかのように私と夫の間で夫の方を向いて

座っていました。

辛く悲しい時は黙って寄り添い、喜んでいる時も一緒にいてくれて

いつでも私の心を癒してくれる天使みたいな存在でした。


厳しくも躾しました。

それは人と共存するための人と犬との間のルールの為です。

ただ可愛いだけでは共存はうまくいかないと思い、

お互いが心地よく過ごせるために

人の中という集団生活のルールを、オオカミの血筋を持つ犬の本能に

訴えかけ人の群れという中で適用共存できるようにと


精一杯の愛情をかけ、厳しくもルールが理解できるまで根気よく

頭もよく、本当によく理解し、人に寄り添う甘えん坊さんの華ちゃんでした。


老犬となり、心臓の弁も悪くなり、薬を併用するようになり、

血液の逆流により、よくえずくようになっていました。

最近は、病の進行で出るようになるといわれていた咳も

時々出るようになっていました。


週末頃から、食欲が落ちていました。

20日午前3時頃、咳が辛そうで様子見をしました。

一時治まり

午前4時頃再び咳が出始め、その時は夫が背中をさすっていました。

その後くらいから、呼吸が浅く苦しそうに全身で呼吸を小刻みに繰り返すようになり、

ベッドに横になったままの状態になったりしたので、

容態急変するやもと思い、よく預かってもらってた私の両親を呼びました。

華に、ジジとババが来るよというと、横になって苦しそうにいたのに

起き上がり出迎えていました。


両親が帰った後は、再び苦しそうに耐えてる様子でした。

夫が機転をきかし、夕飯を一緒に両親と食べようと呼んでくれ、

華と家族4人の時間を過ごしました。

昼間に病院からもらっていたニトロも使いましたが、呼吸が楽になる様子もなく

苦しい呼吸を繰り返すばかりでした。

父が、今夜が危ないかもって

私も、薄々感じていたので華のそばで一晩過ごそうと思っていました。


11時過ぎ華は起き上がり、私が差し出した水を飲みました。

朝の咳から始まって2回目の水です。

大好きなクッキーも昼間に父から細かくしてもらったのを少々食べたっきりです。

砕いたクッキーもそばに置いていましたが、もう見向きもしなくなっていました。

ただ辛い呼吸を繰り返してるのみ


華を抱きかかえあふれ出る波を拭いながら過ごす数十分

夫が様子を見に来てくれて、華は私から降りて夫に寄っていく

夫がいる間少し休もうと、私は軽く目をつぶり横になる


しばらくすると、華がトイレに

その直後、よたよたと立っているのもやっとの状態

夫が「華フライついてる」の声に私は飛び起き

私の方を見てやっと立ってた華を

即座に抱きかかえました。

その直後に華は吐血し頭はうなだれて

大きく脈打ってた身体の心音が小さくなっていくのを感じながら

ただ、泣きながら「死んじゃいヤダって」叫ぶことしかできず

夫が泣きながら「ありがとうね」と言ってるのを聞いて

我に返り「有難う、ありがとう」って言い続けることしかできませんでした。


華生まれてきてくれて

出逢ってくれて

我が家に来てくれて

沢山の思い出を作ってくれて

本当にありがとう


華は、楽しかったかな?

   嬉しかったかな?

   幸せだったかな?


お母さんは、しばらくあなたの残像に涙しそうです。






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